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脳梗塞の治療について

脳梗塞の治療
主な治療について
脳梗塞は一度発症すると後述する血栓溶解療法が奏功しない場合は治療を行っていてもほとんどの場合は数日間は症状が悪化していきます。そのため治療の原則は症状の悪化をなるべく抑えることになります。また、脳だけではなく肺炎・消化管出血・循環器疾患・肝機能障害・腎障害などさまざまな全身合併症が起こるためそれらに対する治療も平行して行っていく必要があります。
血栓溶解療法:脳梗塞は脳血管が閉塞する疾患なので、そこを解除すればよくなるのではないかというのは自然な考え方かと思います。急性心筋梗塞の治療ではカテーテルと呼ばれる細い管を血管内に挿入して閉塞部を再開通させる治療が主流です。しかし、脳血管の場合は発症からの経過時間や閉塞部位などにより再開通をさせてもよくならないどころか悪くなることも多いため条件にあった患者にしか治療は行えません。そのため適応はかなり限定されたものになっています。血栓溶解療法には経静脈的と経動脈的の二通りの方法があります。経静脈的方法は点滴でtPAと呼ばれる血栓を溶解する薬を投与する方法です。利点は手技が簡単で特別な設備を要しないことです。ただし危険性はかなり高いこと、治療適応の評価が必要になることから講習を受けた医師のいる医療機関でしか行えません。経動脈的方法はカテーテルを用いて閉塞した動脈内に直接血栓を溶解する薬を投与する方法です。経静脈的方法より効果は高いと思われますが準備に時間を要すること、専門的技術、設備を要するため限られた医療機関でしかできないなどの問題があります。いずれの方法もうまくいけば症状の改善がみられますが逆に出血を起こし重篤な状態になることもあり、かなりリスクの高い治療法といえます。また、症状が一度よくなった場合でもその後再度悪化することもあります。
全身管理:特に意識障害を合併する場合、全身状態が悪化する可能性が高く脳だけではなく、呼吸循環・栄養管理・感染症対策・消化管出血・発熱・痙攣などさまざまな症状に対し治療を行う必要があります。
海外特に欧米諸国ではSU(stroke unit)と呼ばれる脳卒中治療専門の病棟での治療を行いますが国内ではあまり普及していないのが現状です。
血栓溶解療法や全身管理以外の脳に対する治療は点滴を中心とした内科的治療が中心になります。
どの薬剤を使用するかは原因と脳の状態によって異なります。
基本的には抗血小板療法または抗凝固療法という治療が行われます。点滴で薬剤を投与し脳梗塞の進行を抑える治療です。
その他:脳保護薬・脳浮腫を抑える薬などが使用されます。
リハビリテーション:全身管理や脳の治療と並んで重要な治療です。最近では全身状態さえ安定していれば可能な限り早期から開始した方がよいとされています。リハビリテーションについては別に説明いたします。

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